「はやぶさ2」という探査機をご存知でしょうか?
火星よりも遠い場所にある小惑星「リュウグウ」に降り立ち、その地表の岩石・砂を採取して地球に戻ってくるという素晴らしい実績をあげた小惑星探査機なんですけど、そのはやぶさ2のことをもっと知ってもらおうとJAXAの方々がクラウドファンディングを実施し、その予算でお客様が体験可能なコンテンツを作ることを依頼されました。
このような成り立ちだったので、当初からコンテンツ制作には宇宙や天文の愛好者の方たちにはいっていただこうと、VRSNSである「VRChat」での活動を行う天文愛好家団体、「天文仮想研究所(VSP)」の方々に依頼し、はやぶさ2の実物大模型のすぐ横に「はやぶさ2のリュウグウへのタッチダウンを観客が実施する」《はやぶさ2 タッチダウン・チャレンジ》を設置することにしました。
このプロトタイプはVRChatの仮想空間内で実現していたので、VRでの体験に最大限近づけるために半球ドームを利用し、魚眼レンズを組み合わせたプロジェクターを使うことで、安価に臨場感の高いゲームコンテンツを作ることができました。
関連リンク:
・クラウドファンディングによる体験型コンテンツ 着陸体験バージョンの公開について 〜東京藝術大学・天文仮想研究所(VSP)との共同プロジェクト〜
・ 天文仮想研究所Webページ
- 八谷和彦
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メディアアーティスト 1966年生まれ。東京都在住。
九州芸術工科大学(現九州大学芸術工学部)画像設計学科卒業、コンサルティング会社勤務の後(株)PetWORKsを設立。現在は東京藝大 先端芸術表現科 教授。
作品に《視聴覚交換マシン》や《ポストペット》などのコミュニケーションツールや、ジェットエンジン付きスケートボード《エアボード》やメーヴェの実機を作ってみるプロジェクト《オープンスカイ》などがあり、作品は機能をもった装置であることが多い。