デジタル芸大

「デジタル芸大」は、東京藝術大学のキャンパスや建物をレーザースキャナーやフォトグラメトリの技術で3Dデータ化し、デジタルコンテンツを配信するプラットフォームとして活用するプロジェクトです。

「デジタル芸大β」は、レーザースキャンで計測・作成した点描の上野キャンパスを、デジタル空間上のコミュニティとして公開しています。コロナ禍に作成されたもので、自由にキャンパスライフを楽しむことができない学生の向けて、オンライン上のコミュニケーションの場となることを目指しました。

「デジタル陳列館」は、美術学部敷地内に立ち、展示空間として活用されている陳列館の内部空間をフォトグラメトリの技術でデジタル3Dモデル化し、オンライン上の展示空間として活用するプロジェクトです。
映像研究科アニメーション専攻の作品上映&トークイベントのアーカイブの展示などに使われています。

「デジタル大学美術館」は、陳列館と同様に美術学部敷地内に立つ大学美術館の展示室をフォトグラメトリで3Dモデル化し、デジタル空間上の展示空間として活用するプロジェクトです。
世界の7つの芸術大学とのコンソーシアムであるA7の各大学と連携し、社会的諸問題を共に考えることを目的に、オンライン上のアートフェスの開催会場に利用されています。

「デジタル奏楽堂」は、音楽学部敷地内に立つコンサートホールをレーザースキャンによる点群データから3Dモデル化したものです。
毎年奏楽堂で催される入学式と卒業式では、会場に入れない人も多いため、デジタル化した奏楽堂内で、動画のライブ中継を体験できるようにしています。

秋田亮平
建築家。東京藝術大学芸術情報センター特任講師。
自身の建築設計活動と並行して、東京藝術大学美術学部建築科にて教育・研究活動に従事。デジタル空間の活用のほか、アナログとデジタルの垣根なく、自らの実践を通して、新たな可能性を模索している。
3Dプリンターと素材の特性を組み合わせた造形手法の研究のほか、工芸的な技法をもちいた建築構法の研究やマグネシアセメントのによるシェルの研究なども行なっている。