伝統の繋ぎ方 – 伝統技法ワークショップと文化財 DX 事例を通じて –

概要

建築は、文化を作り継承するものとして重要な役割を果たす。日本には、地域独自の風土と素材に合わせ、巧みな技術によって現存する建築物が多く残る。
しかし、近年は人口減少による技術者や後継者の不足、災害などによる崩壊などにより、伝統建築物が減少しつつある。

建築分野でもDX化が進み、3Dスキャンによるデジタルアーカイブなどが行われ、復元や保全に役立っている。
デジタルアーカイブ資料は、修復や改修に必要な図面や資料製作に役立つだけでなく、取得した点群データから構造の歪みや構造そのものを確認することを可能とする。

本プロジェクトでは、3Dスキャニングを用いた実践的な活用方法にふれる機会や、宮大工の伝統技法や地域素材を活用する古来からの建築技法を体験するワークショップを開催し、日本の文化・地域や自然環境とのつながりを再認識するための体験型のプロジェクトを実施する。

プロジェクト実施協力:吉匠建築工藝 、T&I 3D、大久野保育園


湯澤大樹
東京藝術大学 デザイン科テクニカルインストラクター