情報技術の研究開発の中で生まれ、産業界においてエンターテイメントとして華開いた「デジタルゲーム」は、近年において総合芸術の一ジャンルとしても重要性を高めています。本演習では、実際のゲーム制作を通してその可能性を探究しながら、プログラミングやデジタルツールを扱うための基礎リテラシーを養います。
未経験者を想定したレベルからスタートし、生成系AIなど先端的な技術の有効活用も視野に入れながら、最終的には各自が自分の企画に沿って制作する実装力と、必要に応じて自学自習を続けるリサーチ力を身につけます。
美術から音楽、総合芸術大学における全学対象の授業であることを活かすため、演習内で取り組む課題は全員が同じことに取り組むのではなく、同じフォーマットに則ってそれぞれがオリジナリティを発揮できるよう設計されています。分業ではなく全行程を1人で行う経験は、制作のみならず既存の作品を鑑賞する際の視点を豊かにし、卒業後に他者とコラボレーションしながら働く際のチームメイトへの想像力を育むことも期待されます。
AMC開設授業(2022年〜)
- 薄羽涼彌
- 映像メディアを通して、人間の知覚やコミュニケーションのあり方を再認識する作品制作を行う。映像作品は国内外の国際アニメーション映画祭での上映や、デザイン教育テレビ番組で放映。携わったゲーム作品はNTTインターコミュニケーションセンターでの展示や、「神ゲー創造主エボリューション2023」(NHKエンタープライズ)でグランプリを受賞。東京藝術大学芸術情報センター特任助教。