ここ数年で、デジタル信号処理を活かした立体音響やバイノーラル再生といったより臨場感の高い体験を可能にするフォーマットやシステムが普及してきています。
しかし、フォーマットの普及にはそれを活かした魅力あるコンテンツが不可欠です。
音響メディア研究室では、東京藝術大学という場を活かし、立体音響フォーマットでのコンサート収録やオリジナルの音響作品の配信を通じて、新たな音表現の技法の探究に取り組んでいます。その一方で、特定の規格に合わせた制作にとどまるのでは無く、表現や制約に応じて新しいフォーマットを開拓するという両輪を回しています。
また、3D空間の映像データと音響データを組み合わせることで、バーチャル空間内でのインタラクティブな音響生成をおこなうなど、音響と建築・アニメーション・ゲーム・デジタルアーカイブといった多様な領域を横断した研究にも取り組んでいます。
亀川徹 (音楽学部音楽環境創造科 教授、演奏芸術センター長)
山田香(演奏芸術センター准教授)
松浦知也(芸術情報センター 特任助教)